『バチェラー・ジャパン』を通じて得た自分らしさとは 村岡優子&黒澤楓インタビュー

『バチェラー』村岡優子&黒澤楓インタビュー

 Prime Videoの恋愛リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』(以下、『バチェラー』)のシーズン6が、6月5日の20時から独占配信中。

 今回、6代目バチェラーに選ばれた久次米一輝さん(以下、一輝さん)は、甘いマスクで圧倒的存在感を放つ、“リアルな王子様”。イギリスへの留学経験もある現役医師。30歳というシーズン最年少のバチェラーとしてこの旅に臨む。

 旅のなかでは、限られた時間と空間の中で、自分の気持ちとどう向き合い、どう伝えるか。そこには、恋愛だけでなく、自分をどう表現するか、人とどう関わっていくかといった、“自分との対話”もにじみ出てくる。

 参加した女性たちにとって、その日々はきっと想像以上に濃くて、先の読めない毎日だったはず。たくさん言葉を重ねても届かないこともあれば、たった一言で心が大きく動くこともあっただろう。

 アピールに込めた思い、戸惑いながらも掴んだ感情、そして旅を終えた今だからこそ話せる“変化”について──。バチェラーとの旅を経た、村岡優子と黒澤楓に話を聞いた。

「ここは本気で恋愛と向き合う場所」肌で感じた現場の緊張感

――まず、今回『バチェラー・ジャパン』シーズン6に参加した理由を教えてください。

村岡優子

村岡優子(以下、村岡): もともと『バチェラー』はシーズン1からずっと観ていた大好きな作品で、いつか自分も挑戦してみたいという思いがありました。でも、「恋愛リアリティ番組に出る」ということには、どこか抵抗もあって……。ただ、20代も後半に差し掛かって、改めて自分の恋愛と向き合いたいと思ったとき、「行ってみたい」という気持ちの方が強くなって。応募を決めました。

――最初の(一輝さんとのファーストインプレッションの)アピールタイムのネタはどうやって決めたのでしょうか?

村岡: あれは、けっこう悩みました。レッドカーペットだし、初対面で緊張もピークじゃないですか。そんな状況で無理にしゃべろうとすると、きっとうまく言葉が出てこないと思って。自分が1番自然体でいられるかたちでアプローチしたいと思って、得意なポージングを選びました。ちょっと変化球ではありましたけど、「自分らしさを出すならこれだな」と思えたんです。

 最初は少し戸惑わせてしまったかな……と不安にもなったんですけど、彼がしっかりリアクションしてくれたことで安心できましたし、「やってよかったな」と思えました。

――視聴者として見ていた『バチェラー』と、実際に参加してみて感じた違いはありましたか?

村岡: 1番驚いたのは、自分と向き合う時間がすごく多かったことです。外から見ているとテンポよく進んでいるように感じると思うんですけど、実際にはひとつ一つに時間がかかっていて、そのぶん気持ちも大きく揺れて。想像以上に心が動かされる瞬間が多かったです。当然なんですけど、「ここは本気で恋愛と向き合う場所なんだ」と改めて強く感じました。

――ローズセレモニーでの待ち時間も、かなり緊張感があったのでは?

村岡: もう、本当に……いまにも泣き出しそうなくらい緊張しました。足は震えるし、呼吸も浅くなるし、立っているのもしんどくて(笑)。ずっと自分の手をぎゅっと握っていました。私、普段はフィットネスの大会にも出ているので、順位発表の緊張感には慣れていると思っていたんですけど……あの空間はまったく別でした。頭で考えるよりも、自分の気持ちが試されるような感覚でしたね。

――村岡さんの場合、2on1デートもありました。

村岡: あれは……まさに“決戦”みたいな気持ちでした(笑)。それまで1on1デートの機会がなかったので、「やっと話せる!」という嬉しさと、「ここで終わるかもしれない」という不安とで、気持ちはぐちゃぐちゃでした。でも、デートの場所がちょっと不思議な遊園地だったんですよ。それもあって、変に作戦を練るよりも、「もう、自分らしく楽しもう!」って気持ちで臨みました。もちろん怖さもありましたけど、あの時間には後悔はなくて。むしろ、自分を出し切れたと思える大切な時間でした。結果的に、そう振り切れたことが良かったのかもしれないです。

――一輝さんへの印象は、旅を通じて変化していきましたか?

村岡: 最初にお会いしたときは、タキシード姿で本当に王子様みたいで。「完璧すぎて、私には無理かも……」って思ったんです(笑)。でも、話していくうちに、実は一輝さんもすごく緊張していることが伝わってきたり、ちょっと天然な一面や、不器用でまっすぐなところが見えてきて。「かっこいい人」から「かわいい人」って印象に変わっていきました。ギャップに弱いんですよね、私(笑)。

――旅の中で、悩んだり葛藤した瞬間も多かったのでは?

村岡: 本当にたくさんありました。私はどちらかというと、自分の気持ちを人に話すのが苦手で、何かあるとひとりで抱え込んでしまうタイプなんです。でも、この旅では、自然と周りに話している自分がいて……。たぶん、今回のメンバーだったからこそ、安心して心を開けたんだと思います。普段だったら部屋にこもってじっとしているようなことも、「ちょっと話聞いてくれない?」って自分から声をかけられた気がします。

――一緒に旅をしたメンバーは、恋のライバルでもあります。

村岡: そうなんですよ(笑)。でも不思議なことに、途中から“家族”みたいな存在になっていったんです。もちろん、誰かがデートに行くときは「行ってらっしゃい」と送り出しつつも、内心は少し寂しさや不安があったりして……。応援したいけど、全部を聞きたくない、という複雑な気持ちは常にありました(笑)。でも、誰かが悩んでいると自然と集まって声をかけたり、励ましたり。そういう関係が築けたことは、旅の中で得た何よりの宝物です。

――共同生活の中で、ご自身の変化についてはどう受け止めていますか?

村岡: これまで、自分のことを人に話すのが本当に苦手で、「どうせ私なんか」って思ってしまうことも多かったんです。でも、この旅では、そういう“弱い自分”もさらけ出せたし、それを受け止めてくれる人がいるんだと初めて実感できました。誰かに頼っていいし、不安は言葉にしてもいい。そう思えるようになったことは、本当に大きな変化でした。

――旅を終えて、いまどんな思いが残っていますか?

村岡: すごく濃い時間を過ごしたぶん、終わった後はぽっかり穴があいたような気持ちです。でも、あの時間があったからこそ、今の私がいると思っています。恋愛に限らず、人との向き合い方が変わった気がしますね。もっと素直になってもいいんだなって、ようやく思えるようになったこと。それがこの旅での1番大きな収穫です。

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