『恋は闇』で志尊淳が醸し出す“危うい魅力” 設楽の“ホルス”の事件との関係性は?

『恋は闇』で志尊淳が醸し出す“危うい魅力”

 「禁断の恋」と呼ばれる恋愛模様を何度も見てきたが、その言葉がこれほど似合う相手役もいないのではないだろうか。それほど、連続殺人鬼と疑われる役を演じる志尊淳からは、恋に落ちたら最後、底無し沼に沈んでいくのが目に見えてわかるほどの危うい魅力が醸し出されていた。

 2025年の春から復活した日本テレビ水曜ドラマ枠で放送が開始された『恋は闇』(日本テレビ系)は、ドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)や『真犯人フラグ』(日本テレビ系)など、考察しがいのあるドラマを数々生み出してきた制作スタッフが送る、新たな恋愛ミステリーだ。

「あなたに近づくと、近づいた分だけ見えなくなる」
「あなたは私が愛しちゃいけない人」

 岸井ゆきのが自身を制するように発する言葉とは裏腹に、冒頭から仲睦まじい様子を見せるふたりの男女。彼らが恋に“堕ちる”ことはすでに確定している。だからこそ、明らかに「容疑者」として映し出されている志尊淳の映像が差し込まれるたびに、この恋が行き着く先に待ち受けている運命に興味をそそられてしまう。

 物語の主人公は「真実を伝えるためにメディアはあるんです」とまっすぐに言い放ち、「事件ネタはエンタメなんだよ」だという上司の野田(田中哲司)に嫌悪感を示す情報番組のディレクター・筒井万琴(岸井ゆきの)。彼女が所属するマスメディアで今、盛んに取り上げられているのが、世間を震撼させている「ホルスの目殺人事件」だ。

 被害者の右目にはオレンジ、左目には青色のレンズがつけられていたことから、エジプトの天空神・ホルスの名がつけられた連続殺人事件は、そのセンセーショナルな話題性から世間で多くの注目を集めていた。

 そして、そんな世の中を騒がせている事件に「ホルスの目殺人事件」と名づけたのが、週刊誌のフリーライター・設楽浩暉(志尊淳)だった。4人目の犠牲者である花邑百合子の遺体が発見された現場で取材にあたっていた万琴は、その場に居合わせた浩暉と偶然にも出会ってしまう。

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