連載:エンタメとテクノロジーの隙間から(第六十二回)
初めての曲面モニターに興奮……久しぶりに自室を手に入れた男の“デスクレシピ”

リアルサウンドテック編集部による連載「エンタメとテクノロジーの隙間から」。ガジェットやテクノロジー、ゲームにYouTubeやTikTokまで、ありとあらゆる「エンタメ×テクノロジー」に囲まれて過ごす編集部のスタッフが、リレー形式で毎週その身に起こったことや最近見て・試してよかったモノ・コトについて気軽に記していく。
第62回は入学式も終わり、子どもが小学校へ向かう姿に思わず目を潤ませてしまった中村がお送りします。
無事、新居への引っ越しが終わりました。
今回はこれまでの転居と違い、家具一式を入れ替えるレベルのものだったこと、子どもたちがある程度大きくなってからの引っ越しということもあり、準備にも転居後の手続きや荷解きにも大幅に時間を要しました。桁違いの疲労は未だ抜けていません……。
ただ、今回の引っ越しにより自分の部屋を手に入れることができました。ここで自分のデスク遍歴を簡単に書いておきましょう。
12歳〜15歳:長きにわたる交渉の末にPCをゲット。しかし自分の部屋がないためリビングに置かれる。中学に入ると夜な夜なPCと自分に布団を被せ、毎日ネトゲに勤しむ。
16歳〜22歳:PCの自作を始める。弟との相部屋に設置し変わらずネトゲに勤しんだり、制作などにも励むようになる。
23歳〜26歳:上京し、自作したPCの強化に励んで制作を続ける。
27歳〜34歳:結婚や第一子・第二子の誕生などでPCを置くスペースや自分のデスクが完全に消失してしまう。制作機材などはあらゆるものを手放すことに。
上記のような遍歴もあり、一人暮らし以外では初めての“自分の部屋”。どんなレイアウトにして、どんなガジェットを置こうかとワクワクしながら考えている時間は、遠足前日の小学生のようでとても楽しかったですし眠れませんでした。本当は荷造りで物理的に徹夜しまくっただけなんですけどね。
本当は好きなものを好きなだけ買いたかったところですが、予算に限りもあるので、必要な物から揃えていった形になったわけで……。ひとまずはこのようなデスクになりました。
基本的な機材リストは以下の通り。制作機材についてはまだ買い揃えられていないのでまたどこかで。
デスク:PREDUCTS DESK - DOME / Standing
デスクシェルフ:PREDUCTS DASHBOARD Desk Shelf - DOME
チェア:Herman Miller アーロンチェア
スピーカー:GENELEC 8010ARw
キーボード:PFU HHKB Studio 日本語配列/墨
マウス:ロジクール MX ERGO S MXTB2
モニター:Alienware 34 Ultra-Wide QD-OLEDモニター AW3425DW
モニターアーム:COFO 無重力モニターアーム Pro シングル
まずは作業環境を整える上で大事なのはなんでしょうか。そう、デスクです。机がなければ何も置けない、どんな素晴らしいガジェットも意味をなさないわけです。と言いながらデスクを失った方の記事も担当していたことを思い出しました。部屋の壁紙はグレーと白なので、そこに合わせることも想定しつつウォルナットの天板を考えていたのですが、カスタマイズ性を考えてメーカーはPREDUCTSに。FlexiSpotの電動昇降脚を搭載しつつ、天板にはいろんなガジェットを組み合わせることのできるレールが搭載されているので、先々を考えてこちらを購入しました。現在はガジェットアームとキーボードトレイ、PCマウント用の器具、ケーブルホルダーを装着しているほか、昇降のスイッチもFlexiSpotのものは穴開けの必要があったため、それが必要ないPREDUCTS製のものに変更しています。デスクシェルフも同メーカーで揃えることで先述したガジェットアームを装着できました。
そしてチェアも超大事。腰を痛めやすいこともあり、ここには一番お金をかけるぞと決めていたので迷わずアーロンチェアを購入しました。実際に1週間ほど使っていますが本当に快適で、いつまででも座っていられるという感覚になり、つい夜更かしをしてしまっています。
デスクとチェアという基礎を作ったところで、いろんなものを置いていきましょう。まずはモニター。27インチのモニターを購入したのですが、このタイミングで編集部スタッフから34インチ曲面モニターのレビューを打診されたので、せっかくだし比較してみたいなと思い、4月15日発売の『Alienware 34 Ultra-Wide QD-OLEDモニター AW3425DW』を先行して使わせてもらえることに。モニターアームは『COFO 無重力モニターアーム Pro シングル』を採用しましたが、上下調整もしやすくストレスもないですし、今回のような34インチの曲面モニターも問題なく設置できたのでバッチリでした。
モニターの話に戻すと、『Alienware 34 Ultra-Wide QD-OLEDモニター AW3425DW』はリフレッシュレートが240Hzで高速なHDMI 2.1 FRL接続、WQHDの解像度と1800Rの曲率という、没入感と操作性を兼ね備えたモニター。ブランドがAlienwareであることからもわかるように、ゲーミングモニターとして作られている一台でもあります。「ゲーミングモニターで曲面型……?」と疑問に思い、いくつかゲームを試してみて納得。競技型のゲームやFPSなどは距離感が正確に掴みづらくなることもあり、やはり平面モニターでのプレイを推奨したいところですが、RPGやソロでのアクションゲームーー特にAAA級のグラフィックに力が入ったシネマティックなタイトルは、このモニターで一度プレイしてみてほしいです。まるでゲームの世界内に入ったような没入感がすばらしい。惜しむらくは同時期に発売されたのように4KではなくWQHDということ。これで4Kなら極上の体験になったはずですが、とはいえ曲面の没入感のなかで『GENELEC 8010ARw』で聴くゲームサウンドとビジュアルは心地よいものであったと記しておきましょう。
また、曲面モニターはやはり仕事において使いやすい、というのは断言できます。あらゆるものが見やすく自分の視野角にあるうえ、目が圧倒的に疲れづらいと感じました。眼精疲労はこの仕事の敵ですから、それを軽減できるだけでアドが取れるということですね。疲れという意味ではマウスに選んだ『ロジクール MX ERGO S MXTB2』も手の負担が軽いエルゴノミクスマウスであり、トラックボール派の自分にとっての必須アイテム。そこに打鍵感の最高な『PFU HHKB Studio 日本語配列/墨』が加わり、最初のデスク環境が完成と相成りました。
といっても、まだまだ欲しい機材はたくさんありますし、照明にだってこだわりたい。なんならゲーミングPCは届いてすらいないし、デスクの置き場所すらここでいいのかと決めかねているところですから、次のターンが回ってくるころには、また状況も変わっているでしょう。一旦は初期設定が終わった男のデスク、ということで、みなさまにおきましては温かく見守っていただくのはもちろんのこと、おすすめの機材やこれを使ってみてはというご連絡もお待ちしております。
“ゲーマー目線”が伝わる4K・QD-OLEDモニターに出会った Alienware『AW2725Q』先行レビュー
リアルサウンドテック編集部による連載「エンタメとテクノロジーの隙間から」。今回は4K・QD-OLEDモニター『AW2725Q』を…